白糸刺しゅう

白糸刺しゅうとは?

パントン久美子

白糸刺しゅうと聞くと、白い糸で刺す刺しゅうのことだと思っている方も多いかもしれません。白糸刺しゅうの歴史や種類、材料やおすすめの本、習える場所を1つの記事にまとめました。長くなりますが、この記事を読めば白糸刺しゅうについてご理解いただけると思いますので、最後までお読みいただければ嬉しいです♪

白糸刺しゅうはどんな刺しゅう?

白糸刺しゅうとは一言で言うと「ヨーロッパの伝統刺しゅう」です。イタリアやフランス、ドイツ、ベルギー、スカンジナビア諸国など、各地で刺されていた刺しゅうで、基本的には白い布に白い糸で刺します。ホワイトワークとも呼ばれます。

技法によっては、少し色を使うこともありますが、基本的には白。使っても生成色や麻を染める前のナチュラルな色です。

白い布に白い糸で刺すので、とてもエレガントな刺しゅうです。もともとは、王室や貴族などの洋服やハウスリネンや、宗教的な儀式に使う布、例えば祭壇用のクロスとかイースターやクリスマス、子供の洗礼用のドレスなどに施されてた刺しゅうです。18世紀頃に刺しゅうが一般家庭にも下りてくると、一般家庭のハウスリネンにも刺されるようになりました。

フランス刺しゅうのような模様をステッチすることもありますが、布に穴をあけたり、布から糸を抜いてスペースを作り、その中にレース模様のようなステッチを入れたりする技法が使われることが多いのが白糸刺しゅうの特徴でもあります。

白糸刺しゅうの歴史

白糸刺しゅうの歴史の説明の前に刺しゅうの歴史にも少しだけ触れておきます。

刺しゅうの起源はいまだに不明と言われているそうですが、相当な昔から存在していたことは確かで中国、バビロニア、インド、イスラム、ヨーロッパ、あらゆる文明・時代と地域に刺しゅうの存在が確認されているそうです!魚や動物の骨で針を作り、植物や動物の毛などから採った繊維を糸として、動物の皮などに刺しゅうを刺していたそう。

そもそも、何のために刺しゅうが使われていたと思いますか?

それは、部族の支配者、聖職者などの「権威」を誇示するためだそうです。権力者が着るものやマントなどに刺しゅうを施したそう!お祭りや権威を表すための晴れ着が民族衣装になりました。

白糸刺しゅうに話を戻します。白糸刺しゅうも元は教会刺しゅうなので、教会や神父様の権威を誇示するために刺しゅうが使われていたということです。

白糸刺しゅうでよく使われるドロンワークという、布から糸を抜いてレーシーな模様を刺すテクニックは12世紀頃には存在していたと言われています。前に書いたことと少し重複しますが、白糸刺しゅうはもともとは教会の祭壇をおおう祭壇幕や四旬節のヴェール(四旬節の間は、民衆からは祭壇を隠す)として使われていました。

白糸刺しゅうはヨーロッパの各地で刺されていました。起源は、やはりイタリアのルネサンス。イタリアの刺しゅうがヨーロッパの各地に広まり、その土地で独自に変化(進化)していきました。プントアンティコやレティチェロに似た刺しゅうが多いのは、これらの刺しゅうが元になっている技法だからなのです。

私たちが現在楽しんでいる白糸刺しゅうは、昔むかーしの白糸刺しゅうではなくて、18世紀以降に教会や王室・貴族から一般家庭におりて来た白糸刺しゅうです。

白糸刺しゅうは一般家庭に普及した理由の1つには、ヨーロッパに綿が入ってきたことにも関係します。イギリスがインドに入植したことで、インドの綿がヨーロッパに入ってきました。それまでは麻かウールしかなかったのですが、大量の綿が流通し、白い綿がわりと安価に手に入るようになったことで、一般人にも気軽に刺されるようになりました。

不思議なことにイギリスの白糸刺しゅうはないのですが、イギリスは他国に比べて政治が安定していたり、パクスブリタニカと称されますが、イギリス海軍が最強で世界の覇権国家としてて君臨していたり、いち早く産業革命を迎えて比較的裕福な中流階級の人が多かったこともあり、イギリスで趣味としての刺しゅうはすさまじく発展をします。(しいて言えば、ブロドリ・アングレーズがイギリスの白糸刺しゅうに当たるかも?!)

白糸刺しゅうは、18世紀〜19世紀が最盛期です。ヨーロッパ各地でいろんな技法が生まれました。

中世のドイツの白糸刺しゅうはOpus Teutonicum(オープステウトニクム)と呼ばれていて、リネンの布にリネンの糸で刺されていました。ところどころ、色糸も使われたり、ステッチもコーチングステッチ、ステムステッチ、クロスステッチ、ダーニングステッチを使ったり、色々なステッチが使われていたそうです。複数のステッチに加えて色糸も使われていたなんて、白糸刺しゅうにしては意外と賑やかそうですね!

白糸刺しゅうの種類。どんな技法があるの?

白糸刺しゅうの技法は、いくつかありますので、国別に見ていきましょう。

イタリア:プントアンティコ、レティチェロ

フランス:プリュムティ、アジュール

ドイツ:シュバルム、ドレスデンワーク

デンマーク:ヘデボ

アイルランド:マウントメリック

ノルウェー:ハーダンガー

イギリス:ブロドリ・アングレーズ、ラスキンレース

この辺りが現在でも有名な白糸刺しゅうでしょうか。

ドロンワークやアイレットなどは、これらの刺しゅうに合わせて使われる共通したテクニックです。

ハーダンガーやプントアンティコ、レティチェロ、シュバルムは色のついた刺しゅう糸で刺されることもありますが、白糸刺しゅうにカテゴライズされます。

白糸刺しゅうで使う布

白糸刺しゅうで使う布は少し独特かもしれません。

ドロンワークやカウントステッチなどは、クロスステッチのように布の中の織り糸を数えて刺すステッチです。このようなカウント系のステッチは、刺しゅう用の平織りのカウントリネンを使います。

このカウントリネンは、1cmの中に何本の織り糸が入っているというのが決まっていて、横糸と縦糸が同幅で織られている布です。例えば、32カウントの布であれば、縦も横も1インチの中に32目分の織り糸が入っています。

カウントリネンのカウント

25カウント:1cmの中に織り糸が10本

28カウント:1cmの中に織り糸が11.2本

32カウント:1cmの中に織り糸が12~13本

36カウント:1cmの中に織り糸が14本

40カウント:1cmの中に織り糸が16本

このカウントは、数字が大きいほど目の詰まった布になります。40カウントの布は目が細かいので、布から織り糸を抜くのは結構大変です!

技法に合ったカウントの布を選ぶことが大切です。これは本などであれば必ず書いてあることなので、技法に合った布を選んでくださいね。例えば、40カウントの布にアジュール刺しゅうを刺してもきれいにステッチがでないです。アジュール刺しゅうをするのであれば25カウントの方が合っています。

日本で手に入りやすいメーカーは、ツバイガルト、DMC、グラツィアーノあたりです。ネットで買うときは「ツバイガルト 刺繍リネン」などで検索すると見つかります。

平織りの布って何?という方へ

平織りの布は、縦糸と横糸が1本ずつ交互に織られている布です。クロスステッチ用のカウント布とは別物です。下の画像のように、平織りのカウント布とクロスステッチよ用のカウント布は横糸と縦糸の入り方が違いますので、必ず平織りの布を使ってくださいね〜!

次に、サテンステッチなど織り糸を数えないで良い技法を刺す場合の布についてです。

たとえば、フランスのプリュムティという芯の入ったサテンステッチなどがあります。このような技法を刺すときは、目の詰まった布を使います。フランス産やベルギー産のリネンなどが比較的入手しやすく刺しやすいと思います。

洋裁などに使うリネンと刺しゅう用のリネンは別物なので、必ず刺しゅう用のリネンを使いましょう。糊がしっかりきいていますし、布の厚みも刺しゅうに適しているので、刺しゅうが刺しやすく仕上がりもきれいです。

刺しゅう用のリネンは、水通しをしないで使います。糊を落としてから使うと非常に刺しにくいので、水通しはしないで刺しゅう枠をつけて刺しましょう。

刺しゅう用の布が購入できるお勧めのお店については、この記事の一番下にショップリストがあります。

白糸刺しゅうで使う糸

白糸刺しゅう用の糸も少し独特です。

刺しゅう糸として一番有名な25番糸は白糸刺しゅうではあまり使いません。白糸刺しゅうでよく使う糸は、アブローダーという糸です。技法によっては、8番や12番のパールコットン、ボッケンなどの麻糸も使います。

技法によって、使う糸・使わない糸というのがありますが、これは白糸刺しゅうの経験を積むうちになんとなくわかってくると思います。

例えば、デンマークのヘデボではパールコットンは使わないし、イタリアのレティチェロでは麻糸は使いません。技法の技術的な部分とデザイン的な部分に適した糸を使うのが基本です。最初のうちは、本などで指定してある糸を使うと良いです。

白糸刺しゅうでよく使うアブローダーについて詳しく書いた記事もありますので、ご興味がある方はお読みください。

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白糸刺しゅうに使う刺しゅう糸「アブローダー」のお話
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白糸刺しゅうで使うお道具

白糸刺しゅうで使う基本のお道具は、フランス刺しゅうと同じかと思います。

白糸刺しゅうで使う基本のお道具

・刺しゅう枠(10~12cmの手のひらに収まるサイズが使いやすいです)

・針(先の丸いクロスステッチ針と先のとがった刺しゅう針の両方を使うことが多いです。)

・はさみ(技法によっては布に切り込みを入れたり、布の織り糸を根元でカットしたりするので、先のとがった手芸ハサミがお勧めです)

・チャコペン(布に印をつけるのに必要。水で消えるタイプがお勧めです)

・目うち(アイレットという布に丸く穴をあけて、周りをかがる技法で必要)

・リッパー(シュバルム刺しゅうなど、布から織り糸を切るときにあると便利。なくても全然OKです)

このほか、図案を布に写す必要のある技法のときは、チャコペーパーやトレーサー、トレーシングペーパーなども必要です。

白糸刺しゅうのオススメ本

これはたくさんあるのですが、技法によってお勧めの本が異なります。

いろんな白糸刺しゅうをざざっと作ってみたい方には、大塚あや子先生の白糸刺しゅう本がお勧めです。

へデボを刺してみたい方は、佐藤ちひろ先生のHedeboの本が絶対的にお勧めです。

すべてのテクニックを網羅しています。カラーでわかりやすい!ヘデボを初めて刺す方はこの本だけではなかなか難しいかもしれませんが、見ているだけでもウキウキする本。

デンマーク伝統の白糸刺繍

ドロンワークは西須久子先生のドロンワークの本。もちろんオールカラーでわかりやすいです。さすがの文化出版さんで、わかりやすくて洗練された作品が多いです。初版が2009年。2023年9月にまた重版になったロングセラー本です。

はじめてのドロンワーク

ハーダンガーは御園二葉先生。私はハーダンガーは刺さないのですが、この本は持っています。すごく素敵なスタイリングで見ているだけでも楽しい本です。

ハーダンガー刺繍

プント・アンティコであれば、いがらし邦子先生の「イタリアの伝統刺繍 プント・アンティコ」の本。

この本はレビューを書いていますので、下の記事をご覧ください。

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白糸刺しゅうのステッチはフランス刺しゅうとは別物なので、初心者の方はできるだけフルカラーでステッチの仕方が詳しく載っている本が良いと思います〜!

白糸刺しゅうを刺してみよう(無料講座あり)

白糸刺しゅうで一番使うステッチは、ヘムステッチだと思います。ドロンワークの枠を作ったり、お仕立てでも使うことがよくあります。

ヘムステッチは、西須先生の本にもカラーで刺し方が載っていますし、超基本的なステッチなのでYoutubeで検索してもすぐにみつかると思います。

ちなみにヘムステッチはこんなステッチです。わかりやすいように青い糸で刺しました。

これは、布から織り糸を1本抜いて刺しています。こんなふうに、布からたった1本織り糸を抜くだけで白糸刺しゅうっぽさが出ますね〜。ヘムステッチは刺しゅう用のカウントリネンでなくても、少し粗めの布であれば刺せます。布から糸が抜きにくいかもしれませんが、抜けないことはないと思うので、刺しゅうリネンがお手元にない方も試してみてくださいね。

私もヘムステッチの無料動画講座をご提供しております〜。(宣伝ごめんなさい。)

ご登録いただくと、メールで2日おき、3回にわたり動画講座をお届けします。刺しゅうの小話なども一緒にお届けしていて、面白かった〜という感想メールもたくさんいただていますので、ご興味がある方は無料のヘムステッチ講座を受講してみてくださいね。

画像のようなヘムステッチを使ったコースターを作ります〜。

材料についての説明もしっかり入れていますので、はじめて白糸刺しゅうにチャレンジする方でもわかりやすいと内容になっております。

白糸刺しゅうを習える場所(東京)

私が関東の人間なもので、東京限定情報になりますが、白糸刺しゅうが習える場所でお勧めなのは、自由が丘のスタジオエクルでしょうか。大塚あや子先生のお教室です。私も少しの間、通っていました。

駅から徒歩3分くらいで立地は良いです。お教室はビルの一室なのでちょっと暗いです。冬は特に日が全然入らなくて針目がよく見えなかったです。でも大塚先生のお話が直接聞けるのが楽しみで通っていました。

でもね、カリキュラムが私にはまったく合っていませんでした。ずーっっっとシュバルムを刺すんです。つまらくて飽きて止めました。私みたいに他の白糸刺しゅうを刺す人は、シュバルムも3回くらい習えば十分なんですよね。何年もシュバルムを刺し続ける意味がわからなくなってしまったので…

あと、私が通っていたときは、レベルによって座る場所が分かれていて、初級・中級・上級・それ以上、みたいな感じに分かれて座るんです。初級の人は窓から一番遠くて暗いし、大塚先生はご自身ではレッスンはせず窓側の方でおしゃべりしているだけなので、お教室に通ってもほぼ1人で黙々と刺している感じだったんですよね。

わからないところは先生に聞けるんだけど、先生もどっかでお喋りしていたりして…結局、隣の席の人に聞くとか、家に帰ってYoutubeで調べるなどしていました。

ネガティヴなことを書いてしまったけど、大塚先生のオーラはすごいし、生・大塚先生からもらえるエネルギーはつよつよなので楽しかったです🎵

あとは、個人の先生のお教室やカルチャーセンターでしょうか。私はガチガチにカリキュラムが決まっているより、自分の好きなものを刺したい派なので、個人の先生の方が好きです。今はインスタなどもあるので、教えているっぽい方を見つけたらDMをしてみてもいいかもしれません!

まったくの初心者の方であれば、カルチャーセンターなどである程度カリキュラムが決まっていて、いろんな白糸刺しゅうを網羅的に刺すような講座の方が勉強になるかもしれません。

白糸刺しゅうのオンライン講座

コロナのおかげで、オンラインでいろんな習い事が習えるようになりました。お教室に通うのも楽しい反面、お化粧しなきゃいけないし、雨の日も寒い日も外に出なければならないですよね。

オンラインの便利さに慣れてしまうと、お化粧して、刺しゅうのお道具をバッグに入れて、公共交通機関を使ってお教室まで通うのが億劫になってしまう方も多いのではないしょうか。

そもそも白糸刺しゅうみたいなマイナーな刺しゅうって、都会でしか習えない(都心部でも少ない)です。私は海外に住んでいる期間が長く、自分の住んでいる街で日本語で白糸刺しゅうを習える場所は1つもありませんでした。

実際に私のオンライン動画講座には、地方都市在住の方もすごく多くて「近所で白糸刺しゅうが習える場所がないので、助かっています」というありがたいお言葉もたくさん頂戴しています。

あと、お昼間はお仕事をしていたり、ご自宅でご家族の介護をされていたり、決まった時間にお教室に通えない方もたくさんいらっしゃいます。「夜2時間だけ自分の時間として白糸刺しゅう講座を受講しています」とか「子供のお昼寝の時間だけ、受講しています」という方もたくさんいらっしゃいます。

私自身が「こんな講座あったらいいな〜」と思っていた講座を作っているので、受講者の方から嬉しい感想メールをいただくと、本当にすごく嬉しいし、誰かの役に立てていることがすごく嬉しいです。

24時間自分の好きな時間に、自分のペースで学べるのは、動画講座の一番のメリットです。

わからない部分は、メールで質問を送ってくださればすぐにお返事をしています🎵

プルスレッド刺しゅう(アジュール刺しゅう)、ヘデボ、レティチェロなどの白糸刺しゅうにご興味のかる方はぜひ動画講座の受講も検討いただだければ嬉しいです!ちなみに、白糸刺しゅう用のリネンは幅が140cm以上もある布で、作品作りに必要な分だけ購入するのが難しいです。材料集めが大変というお声もありましたので、すべての講座にキットをつけています。

白糸刺しゅうを習う意味

最後になりましたが、白糸刺しゅうを習う意味について書いてこの記事を締めようと思います。

刺しゅうは趣味なので「こんなの刺してみたい!!」と胸がときめいたり、作った作品を生活の中に取り入れて毎日を楽しんだり、家族やお友達にプレゼントをして喜んでもらったりという愉しみもあります。

私も、刺しゅう留学先のデンマークで初めてヘデボを見たときは、あまりの美しさと今まで見たことがなかった刺しゅうだったのでこんな刺しゅうもあるのかという驚きとで、とにかく「これを刺してみたい!!!」と胸がときめいときめいて。

2009年から白糸刺しゅうにゾッコンです♡

白糸刺しゅうを刺すうちに、白糸刺しゅうの歴史や材料のことなどいろんなことが少しずつわかってきました。

白糸刺しゅうはどの技法も伝統手芸です。18世紀に誕生した刺しゅうを私たちが今、楽しむことができるのも、技術を受け継いで来てくださった方がいたからです。逆に言うと、このまま誰も白糸刺しゅうを刺さなければ消滅してしまう技術でもあるんですよね。

最初は「ひゃ〜楽しい〜♡」で始めた白糸刺しゅうでしたが、後世に残さなくてはならない立派な伝統技術であることに気がつき、たくさんの人に白糸刺しゅうを知ってもらい、刺してもらい、私のように白糸刺しゅうの魅力に沼ってしまった人にはぜひ教える立場になってほしいなと思うようになりました。

特に若い人たちにも白糸刺しゅうを知ってもらって、刺してもらいたいです!(切実)

H&Mに行けば刺しゅう入りのブラウスが1900円で買えるし、刺しゅう入りのハウスリネンも安く手に入る時代に、目や肩を酷使して白糸刺しゅうを刺す人は稀有かもしれませんが、白糸刺しゅうをきっかけにヨーロッパの歴史に興味を持ったり、素材のことに興味を持ったり、いろんな世界が広がります!

白糸刺しゅうの本を買って刺してみようと思っても、挫折することが多かったので、動画講座を作りました。動画講座が白糸刺しゅう沼に入るキッカケになればいいな〜と思っています。

よければ無料のヘムステッチ講座をご受講くださいね🎵

白糸刺しゅうの材料が買えるお勧めのショップ

関東であれば、京橋にある越前屋さん。

ここは刺しゅうをする人にとってはディズニーランドみたいな感じです。2階建だけどそんなに大きなお店ではないのですが、何周もぐるぐるして気づけば2時間経過というのも当たり前。店員さんがみんな良い人で超詳しいので、どんな布を買えばいいかわからないときは気軽に室温をしてみてくださいね!

手芸の越前屋 東京都中央区京橋1-1-6 TEL : 03-3281-4911 京橋駅から徒歩5分

オンラインショップも充実しています。たまに店頭でセールをしています。

関西であれば亀島商店さん。

行ったことはないのですが、オンラインではたびたびお世話になっています。すぐに発送してくれるし、ツバイガルトのカット布の種類も豊富です。

手芸の店かめしま 大阪市中央区久太郎町4-1-15 南御堂ビルディング4階 TEL:(06)6245-2000 大阪メトロ中央線本町駅13号出口より3分

楽天などでもカウントリネンを販売しているお店があります。カット布であればどこで買っても良いのですが、メーターで買うときは上記の2点のお店がお勧めです。理由は、検品のレベルがすごく高いからです。

布はどうしてもネップがあったり、少し傷が入っていることがあります。越前屋さんも亀島商店さんも、そういう部分を使わないようにしてくれたり、切れない部分であればそのような傷が少しあることを事前に教えてくれます。

とある楽天ショップでメーターで布を購入したことがあるのですが、ながーい50cmくらいの傷が真ん中に入っていてビックリしてしまった経験があります。刺しゅう用のリネンは値段も高いので、検品がしっかりしている信用できるお店で購入することをお勧めします!

ABOUT ME
パントン久美子
パントン久美子
デンマーク在住 白糸刺繍家
2009年スカルス手工芸学校に留学しヘデボを学ぶ。2012年〜2017年まではパリ在住。ルサージュやフランスの白糸刺繍教室で刺繍を学ぶ。2024年7月文化出版局より「whitework ヨーロッパの白糸刺繍技法より」を出版。現在はコペンハーゲン在住。
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